今日は第5章「関係ー深い結びつきを作り出す」を読みました。
要約するのは難しいので、印象に残った二つの点だけ記録しておきます。
①人間関係の核をなすのはまず家族、そして親しい友人、長期的ではない人的ネットワーク、地域コミュニティ。
こうしたすべての人間関係に関わってくるのが世代間の関係ですが、マルチステージ人生の社会は、いまだかつてない、複数世代が共存する社会とも言えます。
そのため、世代間の摩擦を避ける関係性のありかたを育む必要が生じるのです。
実は、世代間の違いをテーマにした多くの研究結果をメタ分析してみると、世代間に際立った違いはほとんどないことが明らかになっているそうです。
ミレニアム世代、Z世代等々、生まれた時期で区切りその特徴が解説されると、ふうむそうなのか、と固定観念が形成され、実際の検証を放棄してしまいがち。
世代間の差違を過度に強調することは、結束より対立を生じさせる大きな害につながる、と筆者は指摘しています。
…そうですね、私の職場は20代の人が何人かいるけれど、世代のレッテルを貼り付けず、結局同じ人間、と思った方がうまくコミュニケーションが取れることを実感しています。
②新しい地域コミュニティーを作るための社会的実験が必要な時代に入っている。
女性の就労が一般的ではなかった時代、家庭に入った女性はボランティア活動にその能力や行動意欲を発揮しました。
現在は、かつての家庭婦人に代わって、意欲的な高齢者の活躍がボランティアの世界で期待されています。
「高齢者は、今の世界で唯一増加している天然資源」(マーク・フリードマン)なんて、いい言葉ですね!
大きく変動する社会では、悩み苦しむ人の数が増加します。ボランティア活動は社会制度の不備を緊急に埋める、大切な資源なのですね。
私も退職後は、「こども食堂」の活動などに関わるのも選択肢の一つだと思っています。