禅語のお勉強、その6
もともとは名将の持つ七つの武具を「七事」と言い、
そのすべてが備わっていることが「七事随身」なのだそうです。
そして禅門では、修行者を指導する者はすべてを兼ね備えていなければならない、という意味で
「七事随身」という言葉が使われるそうです。つまり、「七」という数字は「たくさん」ということを意味して、具体的な数量を表すのではないらしい。
お茶の世界も同様で、ほんとうに豊かなお茶をする為には、お点前ばかりでなく、書、絵画、建築、料理といった、あらゆる方面のことを学び身に着けている状態が「七事随身」。
今度のお茶のお稽古は七事式の花月をする予定で、事前学習のなかで知った禅語です。
私のお茶の先生も、よく「お点前だけ覚えてもダメ。学を身につけなければ。」とおっしゃいます。
「学」とは多分「七事」のことを指すのでしょう。
私は学びたいことがたくさんあって、でも時間がないし、頭もついて行かなくて、すべてが中途半端。何か一つに絞って高いレベルを目指すべきなのだろう、と悩むこともしばしば。
でも、あちこち知的探求が拡散してもいいんですよね。
だって「七事随身」が理想なんだから。
ただ、核になるものがあったほうがいいと思います。
私の場合は「茶道」。これを核にして歴史も美術も文学も学んでいけばいいのですね。
そう考えたら少し、すっきりしました。
「禅語」って、頭のゴチャゴチャを整理する手助けしてくれるわー。