第4章 「探索 ー 学習と移行に取り組む」を読みました。
私が理解した内容は次の通り。
これまでは3ステージ(教育→仕事→引退)で人生をとらえてきました。
今後はマルチステージの人生(自らの選択で絶えず学習する必要性を持つ)を想定しなければいけません。
マルチステージの人生においては、教育は若い時だけに重点的に行われるのではなく、「生涯にわたって学び続ける」ことが要求されます。
子どもの時とは違って、おとなの学習は見慣れたものを新しい視点で見ることが重要で、古い思考や行動を捨てること(学習棄却)が大きな比重を占めるといえます。
しかし、仕事や家庭など、さまざまな重圧があるおとなが学習を続けるのは、勇気と知的・情緒的努力が欠かせず、続けることはたやすくはありません。
自分自身が自らの学習の意義や成果に懐疑的になることもあるでしょう。
しかし、人間の脳には「可塑性」があるので、自分で学習の目標を設定し、できるだけ頻繁に手ごわい活動に挑戦することで「成長ゾーン」に入ることができるそうです。
よく言われることですが、「学び始めることに遅すぎることはない」のです。
また「結晶性知能」(時間をかけて蓄積されていく情報や知識、知恵、戦略)は、年齢が高い方が発揮されることが証明されているらしい。
ただ、おとなの学習には時間的、金銭的、体力的制限がかかるのも事実です。
そこで筆者は、おとなの学びにオンライン教材やオンライン講座を最大限に活用するべきと提唱しています。(ふうむ、なるほど。私も挑戦しようっと!)
マルチステージの人生を生きるこれからのおとなは、レクリエーション(娯楽)より「リ・クリエーション(再創造)」の比重を増やすべきとも筆者は勧めています。
長寿化の進展に伴い、人生で経験する移行の回数は増えていきます。3ステージの人生では移行のタイミングが明確でしたが、マルチステージの人生においては、社会規範を手掛かりに移行のタイミングを判断することができません。
転職することで世間的な信用を失うことがなくなりましたし、定年退職後の再雇用も多くの職種で普及しています。70代で起業しても「年寄りの冷や水」などという人は相当意識が低いといえるでしょう。
人生途上の「移行」の回数が増え、内容は個人の選択による多様で自由度の高いものになっているのです。
せっかく与えられたこの自由の恩恵を存分に味わうには、よく考えて十分に準備することですね。
これからどんな勉強にどんなふうに取り組み、何を目指すのか?
まだぼんやりしているのですが、自分にもこれからの可能性があることが実感できて、嬉しい気分になりました。