本棚に合った本。買った時期や経緯は忘れました。

チラッと読んだ記憶がかすかにあり。

奥付には「1996年6月10日 第一刷」とあります。

50頁ずつ読んで今週中に読了予定。

平安京遷都の時期、鴨長明と藤原定家の態度の対照性の指摘が興味深かったです。

『方丈記』には次のような一節があります。

「されど、とかくいふひかひなくて、帝より始め奉りて、大臣・公卿みな悉く移ろひ給ひぬ。世に仕ふるほどの人、たれか一人ふるさとに残りをらむ。官、位に思ひをかけ、主君のかげを頼むほどの人は、一日なりとも疾く移ろはむとはげみ、時を失ひ世に余されて期する所なきものは、愁へながら止まり居り。」

このように述べる長明と定家を比較して筆者は次のように述べています。

「(長明は)さしたる用もないのに、てくてくと歩いて福原の新都を見に行ったりしているのに対して、定家の方は、『夜ニ入リ、明月蒼然。故郷寂トシテ車馬ノ声ヲ聞カズ』という次第で、まことに『愁へながら止まり居り。』という長明の表現にぴたりとあてはまっているのである。(49頁)

激動する変化の多い時期は、貴族の目を宮廷内のみならぬ、社会一般へ向けました。その典型の一つが『方丈記』であったのに対して、定家は依然官僚体制内の中で生き続け、歴史意識というものが著しく抜けていたと筆者は指摘します。

もう失われつつある古い体制に執着して変化から目を背ける…、定家に対する、この指摘は他人事ではありません。私自身にも当てはまる…。

数日ブログを怠ったので、夕食の記録をまとめて。

これは1月30日の夕食

これは2月1日の夕食

これは本日2月2日の夕食です。

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